手と接続したデバイス
自分のからだ以外の
自分の思い通りになるものって、
いいですよね。
自分のからだじゃないのに、
自分のからだの一部のように、
それが作用し作用される様子が
手に取るようにイメージできる。
コーヒーのドリッパーというやつもそうで、
これはコーヒーを淹れるときに使う道具で、
このすり鉢形状のフレームに
対応する形のフィルターペーパーをはめ込み、
挽いて粉にした珈琲豆をそこに入れて使います。
そこにお湯を注いでコーヒーの抽出を行います。
コーヒーのドリップ式抽出は、
珈琲豆の粉をお湯が通過するその流れ、
あるいは留まり方がたいせつなわけで、
ドリッパーの種類によって、
そこらへんのタッチに違いがあります。
ぼくは最近、珈琲豆がその身に秘めた
旨みを雑味が出てしまうぎりぎりまで
搾り取るやり方をしてまして、
それには粉ひとつぶひとつぶに対する
抽出の進捗状況の把握が必要不可欠です。
抽出している最中、
ドリッパー内部で何が起こっているか?
それが見える(感じられる)かどうかが
旨みをたっぷり含んだ、
ジュ―シィな珈琲を搾りだせるかどうか
のポイントのように思います。
ぼくは主にハリオの円錐ドリッパーを使いますが、
以前つとめていたカフェで
ずっとメリタドリッパーを使っていたので、
そちらも手になじみます。
試みにそれ以外の、たとえばカリタ社の
三つ穴ドリッパーで淹れてみたら、
すごく気分が落ちつかなかった。
ふだん使わないので
そこで何が起こってるかわからないのだ。
えー、つまり、
代わりのきかない愛用の道具というのが
あるのって、なんか良いな!
ということがいいたいのです。